高木ぶんどう 〜福井県議会での仕事〜

I.最後の一般質問        
II.県議会での仕事 1. 条例づくり ・ 
2. 自然エネルギー促進議員連盟の発足
   
  3. 質問 (1) 本会議における一般質問  6月議会(2007/06/29)
9月議会(2007/09/19)
12月議会(2007/12/05)
質問答弁
質問答弁
質問
    (2) 予算特別委員会における一問一答 6月議会(2007/07/09)
9月議会(2007/10/03)
 
 

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3. 質問

(1) 本会議における一般質問

6月議会(2007年6月29日)

緑風会の高木ぶんどうでございます。新人でいきなりオオトリという大役を仰せつかり、大変、緊張しております。素晴らしい質問、素晴らしい答弁を沢山、聞かせていただき、大変、勉強になりました。質問も出尽くしまして、どれだけ目新しい質問ができるか甚だ不安ですが、最後までご清聴よろしくお願い申し上げます。では、通告に従いまして、いくつか質問させていただきます。

政治の役割とは

まず、知事の県政全般にわたる長期ビジョンについてお尋ねいたします。初めて政治の舞台に立った新米議員の私がこんなことを申し上げるのは大変僭越とは存じますが、私は常々政治の役割とは未来を創る、言い換えれば新しい社会を創ることだと考えております。もちろん、ただやみくもに新しい社会を創ろうというのではありません。現実はつねに変化しております。ところが、社会の仕組みというものは10年から20年ほど前の現実に基づいて作られております。当然、現実に合わないところが出てきます。現実と合わなくなった社会の仕組みを変えて、目の前の現実に合う新しい社会の仕組みを創る、さらには50年後、100年後のあるべき社会の姿を思い描いて、新しい現実を創りだしていくことこそが政治の役割ではないかと考えているわけであります。

こうした観点から、補正予算案を拝見しますと、現実がこうなっているという「現状分析」、その中でこんな問題が起きているという「課題の抽出」、だから、こうしようという「政策提言」、こうした一連の流れ、と言いますか、全体のロジックが一向に見えてこないのであります。一例として、教育を取り上げますと、「ものづくり人材育成事業」とか「小学校英語大好きモデル事業」とか、「恐竜ブランド発信事業」とか、それはそれでいいのでありますが、いかにも一般受けを狙った場当たり的な政策が羅列されており、こうした予算案が出てくる背景として当然あるべき、福井県の教育の現状はこうだ、福井県の教育にはこういう問題がある、だからこうしようという全体に一貫して流れるロジックが見えてこないのであります。これは何も教育に限った話ではありません。他の部局の予算を見ましても、同じような印象を受けます。つまり、個々の予算案は一見よくできているように見えますが、そうした予算案が出てくる背景として、きちんとした現状分析と課題の抽出が果たして行われているのだろうかという疑問を持たざるを得ません。

新しい「この国のかたち」を創る

ちなみに、では、私がいまの日本、そして福井県の現状をどう見ているのかと申しますと、私は、これまで日本を動かしてきた政治経済の仕組みがいまや破綻しつつあると考えております。日本を動かしている政治経済の仕組み、これを私は「この国のかたち」と呼んでおりますが、これまでの「この国のかたち」とは、東京にお金の稼げる人が集まって、そこで稼いだお金を地方にばら撒く、言い換えれば、地方に仕送りするというものでした。要するに、地方からの出稼ぎと国から地方への仕送りがセットになっていました。ところが、国と地方を合わせて1000兆円もの借金ができて、これまで通り、国から地方に仕送りができなくなった。だから、公共事業費を減らす、また、地方交付税を減らす、さらには、相手は誰でもいいから結婚して生活費を下げてくれと言わんばかりに市町村合併を進めるという具合に、国から地方への仕送りがどんどん減らされているというのが日本の現状ではないかと思います。

しかし、ただ、国から地方への仕送りを一方的に減らすだけでは地方は窮乏するばかりであります。現に東京と地方の格差はどんどん広がっているのであります。国から地方への仕送りを減らすのならば、同時に、東京に出稼ぎに行った我々の友達や子どもたちを故郷に返して欲しいというのが我々の切なる願いであります。大海に出たサケやマスが子どもを産む頃になると故郷の川に戻るように、都会に武者修行に出かけた子どもたちがスキルを身につけて故郷に戻り、愛する家族や仲間のために力を発揮する、そんな新しい「この国のかたち」をこの福井県からぜひとも発信していきたいと考えているわけであります。

そこで西川知事にお伺いします。補正予算案を拝見しますと、団塊の世代や若い世代のUターン促進事業が盛り込まれていますが、福井県のPRや空家などの情報提供ばかりであり、都会に住み、都会で働く人を積極的に福井県に呼び込む具体的なインセンティブやシステムが見られません。これも、きちんとした現状分析が行われていないことが原因であると思われます。現段階ではまずPRを行うとしても、団塊の世代と若い世代ではニーズの違いもあるはずです。東京に出稼ぎに行った我々の友達や子どもたちが喜んでふるさとに帰ってくる福井県を創るために、西川知事は、今後、どのような具体策を考えていくのかお伺いします。

また、現在、大きな話題となっている「ふるさと納税」の考え方を提案されたのは、西川知事と聞いております。国から地方への仕送りが減らされるなかで、都会に出稼ぎに行った働き手がふるさとに納税する「ふるさと納税」は新しい「この国のかたち」を創る野心的な試みだと大変高く評価しておりますが、知事はかねてより「ふるさと寄付金控除」という制度を唱えられております。「ふるさと納税」ならば、「どうせ税金を払うのなら、ふるさとに払おう」と納税者の理解を得やすいと思われますが、寄付金となると、払わなくてもいいお金はビタ一文払いたくないという納税者心理が働くのではないかと懸念します。この点について、あえて「ふるさと寄付金控除」制度を提案されている知事の所見をお尋ねいたします。

グローバリゼーションという新しい現実

さて、以上、これまでの「この国のかたち」がうまく機能しなくなっているという話をしたのですが、今度は、21世紀にふさわしい新しい「この国のかたち」を構想していくうえで、避けて通れない新しい現実についてお話したいと思います。それは、グローバリゼーションという現実であります。我々にとって直接的な問題としては、隣国である中国経済がもの凄い勢いで成長して、地方経済を直撃しているという現実があります。福井県においては、地場産業である繊維産業やメガネ産業が深刻な打撃を受けております。グローバリゼーションということは、わかり易く言えば、世界経済が一つになるということであります。国と国の間にあった境がなくなって、自由に人、モノ、カネが行き来するようになります。その結果、世界中で同じ物には同じ値段がつくという「一物一価」の原則が支配するようになります。現に、同じ品質であれば、繊維製品でもメガネでも中国製と同じ値段まで値下げせざるを得ない状