高木ぶんどう 〜福井県議会での仕事〜

I.最後の一般質問        
II.県議会での仕事 1. 条例づくり ・ 
2. 自然エネルギー促進議員連盟の発足
   
  3. 質問 (1) 本会議における一般質問  6月議会(2007/06/29)
9月議会(2007/09/19)
12月議会(2007/12/05)
質問答弁
質問答弁
質問
    (2) 予算特別委員会における一問一答 6月議会(2007/07/09)
9月議会(2007/10/03)
 
 

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3. 質問

(1) 本会議における一般質問

9月議会(2007年9月19日)

緑風会の高木ぶんどうでございます。今月、議会に来ましたら、控え室の机の上に6月議会の会議録が置いてありました。当たり前の話ですが、私が行った一般質問も一字一句違わず載っていました。10年近く政治活動を行ってきて、初めて公式に記録が残ったわけでございまして、誠にささやかながら、福井県議会史に足跡を残すことができたと大変、嬉しかったのであります。と同時に、この議会での発言はすべて記録に残るわけでありますから、責任重大でございまして、いま、安倍総理の突然の辞任表明で政治家の言葉の重さが問われている中で、後世の方に読まれても恥ずかしくない質問をするように私も一生懸命努力してまいりますので、西川知事におかれましても、後の時代にいかにも議会を軽視した知事であったとの評価が残らないように、誠実かつ前向きなご答弁をお願い申し上げます。

石川、富山と福井の間の地域格差

さて、本題に入りまして、9月7日付の日本経済新聞にちょっと気になる記事がありました。北陸3県のうち、福井県の倒産企業数が急増しているという記事であります。この記事によれば、福井県の倒産企業数が急増している一方で、石川、富山両県では減少傾向をたどっており、二極化が鮮明だとしています。つまり、北陸の中でも、石川、富山と福井の間には地域格差が生じているということであります。この背景としては、石川や富山は、主要産業である機械や自動車関連部品などの製造業が好調であるのに対し、福井は建設業やメガネ製造業などのいわゆる構造不況業種を多く抱えているとしています。

誠に残念な記事でありますが、この記事を読んだときに、「やはりそうか」と思いました。この記事のポイントは2つであります。一つは、福井には建設業が多いということです。もう一つは、石川や富山の主要産業である機械や自動車関連部品などの製造業が、グローバル経済の波にうまく乗っている一方で、福井の代表的な地盤産業であるメガネ製造業はグローバル経済の波に乗れていないということであります。

建設業への対応

まず、福井県の建設業についてですが、今年に入ってからの福井県の倒産企業数の実に4割が建設業ということであります。その背景としては、公共事業費がピーク時の約6割に減少している中で、県内の建設業の許可業者はピーク時の約9割であり、人口1,000人当たりでは5.6社と全国で最も高く、いわば供給過剰構造となっている事情があります。こうした中で、新しい総理が公共事業費の3%削減についてどう判断されるか注目されているわけですが、厳しい財政状況は何一つ変わっておらず公共事業費の大幅な増額はとても期待できません。つまり、これは、放っておけば、福井県の建設業がさらに倒産していくということであります。

さきの代表質問におきまして、西川知事は県内建設業の新分野への事業転換を支援するなど各種措置を講じると答弁されていますが、県内の建設業が置かれている状況は極めて深刻であり、一刻の猶予も許されません。かつて国が同様に供給過剰構造であった金融業の再編に積極的に取り組んだように、県が率先して県内建設業の再編に取り組むなどの抜本的な対策を講じるときが来ているのではないでしょうか。この点について西川知事の所見をお伺いします。

グローバル化による地域格差

次に、メガネ製造業に関連してグローバル化への対応についてお伺いします。メガネ製造業は本県を代表する地場産業ですが、ここ数年、衰退の一途を辿っております。この衰退の原因につきましては、平成18年度の経済社会活性化戦略会議の報告書に詳しく書かれておりますが、要するに県内のメガネ業界が冷戦終結後の急速な経済のグローバル化に対応できなかったということに尽きるのであります。6月議会において、西川知事は私の一般質問に対して、「グローバル化に伴う所得格差は現状大きな問題になっていない」と答弁されていますが、さきほどの新聞記事にもありますように、グローバル経済にうまく乗っている石川、富山両県とグローバル経済に取り残されている福井県の間には、まさしく地域格差が生じているのであります。地域格差の問題については、まずは、大都市と地方の間に格差が生じていることが問題なのですが、いまや、地方間、地域間においても地域経営のあり方、特にグローバル化への対応いかんによって格差が生じつつあるという現実に西川知事の注意を喚起したいのであります。

経済社会活性化戦略会議の報告書では、メガネ産業だけでなく、繊維産業の振興策についても詳しく書かれております。いずれも的を得た立派なものだと思いますので、その方向で、引き続き、地場産業の振興についてご努力をお願いしたいと思いますが、同時に、本県がグローバル化に適切に対応するためには、そうした産業ごとの個別の戦略を包括する、より総合的な戦略が必要ではないかと考えるのであります。では、一体、それは何かということになりますが、結論から申し上げますと、それは本県経済を知識経済に転換していくことではないかと考えております。

知識経済への転換

知識経済とは、知識基盤経済とも言われますが、知識が富、つまりお金を生み出す経済のことです。知識が富を生み出す経済というと、つい、先端的な金融産業やIT産業を思い浮かべがちですが、知識経済のもとでは、製造業は知識製造業になるのであります。例えば、いまや日本の自動車は鉄の塊というよりも、知識の塊であるのはご承知の通りです。

6月議会の一般質問で申し上げました通り、グローバル経済の下では、中国人やインド人と同じことをしていたら、我々の給料はいずれ中国人やインド人と同じレベルまで下がってしまいます。グローバル経済の下で、国民の所得を維持するためには、知識経済の構築が不可欠であるとの認識がいまや先進国の間で広く共有されるにいたっております。すでに、EUにおきましては、2000年に今後10年間で知識基盤経済を構築するというリスボン宣言が出され、その後、EU各国において着々と知識基盤経済が構築されつつあります。

そこで、知識を基盤とする経済そして社会の構築について、西川知事にいくつかお伺いしたいと思います。

まず第一に、本県において、いきなりこうした知識経済を構築するのは無理としても、西川知事は、長期ビジョンとして、知識を基盤とする経済そして社会を構築するお考えをお持ちか、所見をお伺いします。

第二に、では、知識経済を構築するためにはどうしたらいいかということですが、まずは、知識経済の担い手である知識ワーカー、あるいは知識労働者の数を増やすことであります。この点につきましては、6月議会の予算特別委員会で質問したところですが、9月10日に開かれた経済戦略政策会議においても、委員の方から、「国内外を問わず、知識労働者を呼び込め」という意見が出されたとのことですので、大変、意を強くしているところであります。西川知事は、知識労働者の誘致ならびに育成についてどのような方策をお考えでしょうか。

第三に、知識経済のインフラ整備についてお伺いします。知識経済のもっとも基本的なインフラは図書館と思われますが、どんな情報でもインターネットで簡単に入手できるようになった現在、知識労働者が図書館にもっとも求めるサービスは、外界から遮断された快適な空間、つまり、書斎の提供であります。夏休みに図書館に行くと、夏休みの宿題に追われる子供たちであふれていますが、子どもたち以上に、働き盛りの大人たちが外界から遮断された快適な書斎を求めております。ちなみに、9月補正予算で、旧県立図書館を子ども歴史文化

館に衣替えするという予算が計上されていますが、これはこれでいいとしても、折角、街中にある図書館ですので、ビジネスマンが手軽に利用できる書斎としての機能も充実させていただきたいと思います。県立図書館の書斎化を含めた知識経済のインフラ整備についての知事の所見をお伺いします。

第四に、知識経済を構築するためには、まず、県庁職員が知識労働者として研鑽を積む必要があります。また、県庁自身がいわゆるラーニング・オーガニゼーション、つまり、学習する組織になる必要があります。県庁職員の方はいずれも優秀で仕事熱心な方ばかりで敬服しておりますが、視野が県内に限定されがちなのが少々気になります。何度も申し上げている通り、いまはグローバリゼーションの時代です。人的資本の形成については、あまり目先の成果にとらわれずに、長期的かつ継続的に取り組むことが肝要ではないかと考えます。そこで、年間10名程度の県庁職員を10日間ほど海外研修に出されてはいかがかと考えますが、西川知事の所見をお伺いします。

自然エネルギーの利用促進

最後に自然エネルギーについてお伺いします。

自然エネルギーについては、6月議会において西川知事から自然エネルギーの利活用を推進していくという前向きなご答弁をいただいたわけでありますが、今回は、さらに踏み込んで、自然エネルギーの需要を作り出すことについてお伺いします。

自然エネルギーの利用を促進するために有効なのは、まず、公共セクターで強制的に需要を作り出すことであります。こうした観点から、岩手県では公立学校のストーブを木質バイオマスストーブに切り替えたり、また、東京都では都庁の使用電力の一部をグリーン電力にしたりするなどの動きが見られます。本県においても、公立学校における木質バイオマスストーブの導入や、県庁におけるグリーン電力の購入を検討してはいかがかでしょうか。

最後に、この点を県にお伺いして、私の一般質問を終わらせていただきます。ご静聴誠に有難うございました。

 

答弁

(1) 本会議における一般質問

9月議会(2007年9月19日)


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知事(西川一誠君)
  高木議員の一般質問にお答えをいたします。
 まず、経済の問題でありますが、特にまず県内建設業の再編についてどのように取り組むかということであります。
 県の公共事業がピーク時の約半分近くに減少している中、県内の建設業者はほぼ横ばいの状況にあり、建設業を取り巻く環境は厳しいものがあります。今後、建設業者が存続していくためには、技術力の向上に努めることが不可欠であります。また、企業間の連携、経営統合などによる経営基盤の強化、あるいは新分野への事業転換も不可欠かと認識します。
 このため、県では技術力のすぐれた優良企業の育成に効果がある総合評価落札方式を昨年度から試行しており、今年度は実施件数の増加、あるいは高度な技術提案を求める方式の採用など運用を拡充し、その結果を検証した上で、来年度から本格的に導入を図ってまいります。
 経営戦略につきましては、企業みずからが判断すべきものと考えますが、今回新しく県では、経営安定や早期事業転換を支援するため、土木建設事業者向けに相談窓口や金融支援を取りまとめたリーフレット、あるいは今年度新たに専門家の派遣、制度融資の各種助成措置などを講じ、この問題に取り組んでまいりたいと考えます。
 次に、同じく経済問題ですが、知識を基盤とする経済と社会を構築する考えはいかがかということであります。
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