ブンブン日記 2003年 9月
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9月30日(火)

ブッシュ政権に側近の機密漏洩疑惑が持ち上がった。イラクの大量破壊兵器開発問題に絡み、ブッシュ大統領の側近中の側近であるカール・ローブ大統領上級顧問がCIA秘密工作員の名前をジャーナリストに漏らしたという疑惑だ。カール・ローブと言えば、知る人ぞ知る選挙プロで、ブッシュ大統領をテキサス州知事にするところから育て上げたブッシュ大統領の育ての親のような存在である。目的のためには手段を選ばないマキャベリストとして知られ、イラク戦争そのものも共和党に不利とされた2002年中間選挙を乗り切るためにカール・ローブによって仕組まれたとも言われている。ブッシュ大統領の再選戦略の総責任者であるカール・ローブが疑惑に巻き込まれたことで、ブッシュ政権は一層窮地に追い込まれた。こうなってくると、ブッシュ政権から逃げ出す閣僚が出かねない。古今東西、政治の世界は一寸先が闇である。

 

9月29日(月)

めっきり秋らしくなってきた。昨夜、家の近くを歩いていると金木犀の香りがした。金木犀の香りに触れると、過ぎ去った秋の日を思い出す。秋は物思いにふける季節だ。「秋深し。隣は何をする人ぞ」。これがあの芭蕉の句というからおかしい。芭蕉も物思いにふけっていたのだろう。

 

9月28日(日)

後援会の皆さんと大型バスに乗って、若狭路博の見学に行く。朝7時に事務所前に集合。雲一つない快晴。大野、勝山と回ってきたバスに乗り込む。鯖江、南条でも支持者が合流。総勢45人で一路若狭路へ。途中、小浜の明通寺に立ち寄る。福井県の唯一の国宝である本堂と三重塔を住職の中嶌哲演さんのご案内で見学して一同感激する。箸作りの「せいわ」に立ち寄った後、12時頃、若狭路博の会場に到着。この日、開幕してから最高の4万7800人の入場者があったそうで、大変な混雑ぶりだった。さて、若狭路博の感想はどうかというと、まず、これだけ若狭地域に人を集めたということはそれだけで大成功である。この後、上中町の熊川宿にも立ち寄ったが、旅行を終えた後の参加者の感想は「何も県外まで行かなくても、県内にいいところが一杯あるじゃないか」というものだった。これまで若狭に縁の薄かった人たちを兎にも角にも若狭地域に足を運ばせた功績は大きい。しかし、食事には大変困った。マーメイドプラザの三階の食堂は一時間待ちということで諦め、屋外のテントに設けられたふるさと食堂に向かったが、テーブルと椅子が少なすぎて座れない。メニューを見ても、へしこ寿司以外はから揚げやうどんなど何の変哲もないものばかり。これで「若狭は宮廷に食材を提供した御食国(みけつくに)」と言われても実感がない。「さすがに若狭は食べ物がうまい」と実感できるような工夫が欲しかった。また、10あるパビリオンを一通り見たが、若狭路博の別名は「原発推進博」ではないかと思うほど、原発推進のオンパレードである。明通寺の中嶌哲演さんが、「若狭路博が終わったら使用済み核燃料の中間貯蔵施設の建設が強力に推進されることは明らかです」と心配されていたが、若狭路博でその地ならしをしようという意図が透けて見えた。原発増設が行き詰まるのは目に見えているので、今度は、中間貯蔵施設を建設して行こうということのようだ。若狭地域の活性化と言いながら、結局、活性化の手段は原発以外にないという県側の本音が見える。僕のうがち過ぎだと良いのだが、若狭路博の本当の狙いは何なのか、じっくり見ていく必要がある。

 

9月27日(土)

終日、読書してのんびり過ごす。

 

9月26日(金)

夜、福井市勝見地区で第7回「ぶんどう塾」を開く。市民オンブズマン福井の観正一さんと伊藤晴美さんによる3回目の勉強会。最近、市民オンブズマン福井は議会政務調査費の透明化に取り組んでいるという。これはどういうことかというと、県会議員は1300万円の年収の他に一人当たり年360万円の政務調査費、福井市議会議員は1069万の年収の他に一人当たり年180万円の政務調査費がつくそうだが、この政務調査費の使途が不明なのだという。まあ、議員さんにしてみれば、政務調査費とは政治活動費のことであり、あまり細かく目くじらを立てて欲しくないだろうが、、議員の本来の役割は市民に替わって税金の使い道をチェックすることなので、自らの税金の使い道もきちんとすべきであろう。ところが、議員の役割は市民に替わって役所に税金をおねだりする「おねだり民主主義」が横行しているのが現状である。その結果、国と地方合わせて700兆円もの借金がたまったのである。真の構造改革とは、こうした「おねだり民主主義」の構造改革に他ならない。そのためには、国会議員のみならず、地方議員の意識改革が必要であり、市民オンブズマン福井の皆さんはいいところに目をつけられたと思う。行政や議会のお目付け役を市民オンブズマンに任せきりにしないで、我々一人ひとりがオンブズマンになることが重要だ。

 

9月25日(木)

日中、福井市内の挨拶回り。夜、福井市の執行部会。

 

9月24日(水)

夜、執行部会。7月に再開された執行部会も3回目になる。来年の年賀会について話し合う。

 

9月23日(火)

大阪市の鶴見会館で開かれた「トークギグOSAKA 関西改革会議」に参加する。ギグというのは音楽用語でセッションのことで、「ちょっとギグしようか」とかいうらしい。要するに、「大阪について熱く語ろう」ということのようだ。大阪について若者が熱く語るはずだったが、期待通りには若者は集まらなかった。大都市だからもっと簡単に若者を巻き込めるのかと思っていたが、若者を巻き込むのはどこでも大変らしい。阪神タイガースの優勝で道頓堀に飛び込むエネルギーがあっても、政治にそのエネルギーを振り向けるのは並大抵のことではない。打ち上げではスタッフが悔し泣きしたらしい。12月7日に予定されている1000人集会に期待したい。

 

9月22日(月)

翌日に開催が予定されている関西改革会議に出席するために大阪に出かける。春の知事選挙で「何でも行動隊長」としてお手伝いいただいた薮ちゃんこと薮原秀樹さんの会社「しんけん」で、午後4時から夜7時まで薮ちゃんの仲間たちと会議。その後、大阪の街に繰り出して懇親会。大阪のホテルに泊まる。

 

9月21日(日)

自民党総裁選で小泉総理が再選された。すでに小泉総理の再選が確実と報道されていたので驚きはない。ただし、議員票が予想より少なかったようだ。一方、高村さんが議員票で予想以上の健闘を見せた。抵抗勢力による何らかの策動があったのだろう。続く自民三役人事で安倍晋三官房副長官が幹事長に抜擢された。野党もあっと驚く目の覚めるような人事で、小泉総理は単なる変人どころか、したたかなマキャベリストだ。小泉首相の圧勝による構造改革路線の確認と、日本のネオコンと呼ばれる安倍官房副長官の幹事長就任で、小泉政権が内政と外交の両面でこれまで以上に妥協を排する原理主義的な性格を強めていくというメッセージを出すことに成功した。民主党と自由党の合併という挑戦に対して、見事に応戦したという感じだ。今度は新民主党がどう応戦するか見ものである。

 

9月20日(土)

父の三回忌。鯖江の実家で親類が集まって法事を行う。親を亡くす年齢になって、ようやく法事という日本の習慣の良さが分かってきた。高校時代にアメリカに留学したときは、クリスマスや謝肉祭に兄弟・親類が集まる欧米の習慣を羨ましく感じていたが、社会人になってみると、日常の雑務にかまけて、結婚式を除けば、慶事にはなかなか集まれない。親類との付き合いが疎遠になりだした頃に、親を亡くして、親類が一同に会する機会を得た。お互いのつながりを再確認するとともに、夫々の人生を振り返る良い機会だ。親の死を契機に、「日本的霊性」に目覚めるときでもある。昼食、夕食を共にして、夜遅くまで話し込んだ。

 

9月19日(金)

数日前から読み出した三国志が面白い。主人公とも言うべき劉備玄徳の優柔不断さにイライラしながら読んでいたが、天才軍師の諸葛孔明が登場するに至ってようやく胸のすくような場面が出てきた。なかでも、曹操軍83万を揚子江に葬った赤壁の戦いは圧巻である。すべては人を得るか否かにあるという根本原理はいつの世でも変らない。

 

9月18日(木)

いずれ、日本が経済力でアメリカを抜くと信じられていたバブルの絶頂期に、日本のバブル崩壊を予測した「日はまた沈む」を書いた英「エコノミスト」編集長ビル・エモットの「20世紀の教訓から21世紀が見えてくる」を読む。ビル・エモットによれば、日本で政官業の癒着を断ち切る構造改革がなかなか進まないのは、日本の状況が「闇夜」ではなく、まだまだ、「黄昏時」だからだという。日本経済の再生には政官業の癒着構造の抜本的改革が必要だが、そのためには「このままでは駄目だ」という危機感が必要であり、それには「闇夜」にならない限り、深刻な危機感は生まれてこないという。そうだとすると、景気がようやく回復しても、危機感が薄れて構造改革がさらに遅れるために、国際競争力のある企業が集中する東京と公共事業に依存する地方の格差がどんどん広がることになる。地方を活性化するためには、東京の景気回復のおこぼれに預かることに満足するのでなく、地方でこそ構造改革を進める必要がある。

 

9月17日(水)

滋賀県大津市に出かけて、元通産官僚で現在、評論家として活躍されている八幡和郎さん(http://www.yawata48.com/)とお会いする。霞ヶ関では4年先輩に当たり、旺盛な著作活動のほか「朝まで生テレビ」などテレビ出演をつうじて霞ヶ関を代表する論客として輝かしい存在だった。昼食をご一緒させていただいて、政治や外交問題について意見交換した。八幡さんによると、福井県の問題は福井県特有のものではなく、北陸地域に特有な北陸問題なのだという。では、北陸問題とは何かというと、首都が京都から東京に遷都したことからくるアクセスの悪さに起因するものであり、仮に北陸新幹線ができたとしても、東京に首都がある限り、問題は解決されないとのことだった。身も蓋もない言い方だが、「東京一極集中が日本を滅ぼす」という著書がある八幡さんらしい分析である。要するに、福井県は東京にばかり目を向けるよりも、京都や大阪に近いという地理的条件をもっと生かすべきだということだ。評論家としての活動を続けるために、八幡さんが一日平均7,8時間は読書と執筆にかけると聞いて、自らの生活を省み、大いに反省した。

 

9月16日(火)

森の中のログハウス(「どんぐり倶楽部」)で目を覚まし、ゆっくり朝食を取る。森の新鮮な空気は命を吹き込んでくれるようだ。午前中、スウェーデンに3年住んだことがある飯田哲也さんに北欧事情についてあれこれお話を伺う。その後、三浜町、三方町でお世話になった方にご挨拶に伺ってから、敦賀市に立ち寄る。夜、福井市の事務所で幹事会。

 

9月15日(月)

夜、美浜町の「どんぐり倶楽部」で環境エネルギー政策研究所の飯田哲也所長と懇談する。飯田さんは元々、京都大学で原子核工学を勉強した原子力技術者だが、閉鎖的な「原子力ムラ」の中だけで決められる原子力政策のあり方に疑問を持ち、原子力ムラを飛び出した方だ。現在は、日本総合研究所主任研究員、京都女子大学教員、NPO代表という三足のわらじを履きながら、自然エネルギーの促進に尽力されている。自然エネルギーには、太陽光発電や風力発電のほかにバイオマスと呼ばれるエネルギーがある。バイオマスエネルギーとは生物体をエネルギー源とするエネルギーであり、代表的なものとしては「まき」がある。自然エネルギー、中でも、バイオマスエネルギーの使用比率を高めることで、中山間地にエネルギー供給基地としての産業と雇用が生まれるという。非常に簡単に言うと、多くの人が石油ストーブの代わりに「まき」をくべる暖炉を使うようになると、中山間地に住む人に「まき」を作る仕事ができるということである。中山間地に雇用を創出する手段として非常に興味深い。深夜まで議論して、午前1時に寝袋にくるまって寝る。

 

9月14日(日)

吉川英治の「三国志」を読み出す。肩のこらないものを読みたいと思ってあれこれ探しているうちに「三国志」に落ち着いた。魏の曹操、蜀の劉備、呉の孫権が繰り広げる覇権争いである。かつて毛沢東が孫子よりも三国志から戦略を学んだと語った由だが、故事から教えられるところは多い。人間の性はいつの世も変らない。人間を深く学ぶことこそ兵法なのかも知れない。

 

9月13日(土)

鯖江市の誠照寺で前発主の三周忌に出勤。今年一番の暑さの中で色衣・五条・切袴の装束をつけて読経していると、汗が流れるように落ちる。午前と午後のおつとめを終えた後は体重が何キロか減ったように感じた。鯖江市の実家で母と夕食。

 

9月12日(金)

事務所で名刺の整理をする。気をつけていないと名刺があっという間にたまってしまう。いまだに「これは!」という整理方法に出会えないでいる。

 

9月11日(木)

同時多発テロからちょうど丸2年たった。日本にいるとあまり感じないが、同時多発テロの前と後で世界がまるで変わってしまった。一番変ったのはアメリカ人の世界観で、アメリカが攻撃されることはないという自信が崩れて、自分たちの身を守るためには、自分たちが攻撃される前に仮想敵国を攻撃しなければならないという先制攻撃理論を生んだ。大量破壊兵器を隠し持っているとしてイラクを無理やり攻撃したのはその現われだ。しかし、イラク情勢が泥沼化して、他国の同調を得られなくても自分たちの大義を貫き通すというネオコン(新保守主義)の一国主義に対する支持が急落している。大統領選挙を来年に控えて、今後、アメリカ社会の振り子はふたたび穏健的な国際協調主義に戻っていくだろう。その中で鍵を握るのは国際協調主義者として国際社会の信頼が厚いコリン・パウエル国務長官だ。今期限りで引退を表明しているパウエル国務長官が予定通り引退するようならブッシュ大統領の再選の目はないと見る。パウエル国務長官の動向に注目したい。

 

9月10日(水)

一昨夜、昨夜と福井市内で「井戸端ぶんどう塾」を開く。福井市高木町でパブ「バーステック」を経営している伊藤洋一さんは、お客様へのサービスとして、バスの購入を決意。インターネットで中東向けの中古車を扱っている中古ディーラーを探して、中古バスを購入。自分自身がバス免許を取得して、社長自ら客の送迎に当たっている。福井市内の木田商店街で果物店を営んでいる塩谷雄一さんの奥さんは元美容師。塩谷さんと結婚してお店を手伝ううちに、買い物に来てくれるご年配の方の多くは、果物の購入というより、その前後のおしゃべりを楽しんでいることに気が付いたという。美容だけでなく、心からくつろげる美容室の立ち上げを計画中とのこと。大人たちが環境の激変に戸惑う中で、着々と変化に適応している若者たちを見て、頼もしく思った。

 

9月9日(火)

昨日、20日の投・開票日まで何が起きるか分からないと書いた途端に、野中広務元幹事長が今期限りで政界引退することを発表した。小泉政権を倒すための最後の賭けと報道されているが、小泉総理に相当追い詰められていたのではないか。小泉総理が唱える「構造改革」のターゲットは2つある。一つは、郵政事業や道路公団の民営化に象徴される税金の無駄使いであり、もう一つは、こうした税金の無駄使いに巣食う自民党の集金システムである。小泉総理が「自民党をぶっ壊す」というときの自民党とは、こうした自民党の集金構造・権力構造そのものを指している。野中広務元幹事長の引退表明が、自民党の中の「構造改革」が進んでいることを示すものなのか、それとも、これまでの権力構造を温存するための隠蔽工作なのか、じっくり見極める必要がある。

 

9月8日(月)

自民党総裁選が告示された。夜7時のNHKニュースで行われた4人の候補者の討論会を見たところでは、今のところ、小泉総理の言っていることが一番分かりやすい。亀井さんは証券アナリストのリチャード・クーに影響を受けているようだ。「地方を何とかしろ」という主張には共感できても、だからと言って、公共事業を増やせばそれで解決するのかという疑問が残る。藤井さんは聞こえの良さそうな話をあれこれしているが、首尾一貫したメッセージが伝わってこない。高村さんは弁護士出身のせいか、論旨の整合性に気を使いすぎている。「裁判官に向かってではなくて、陪審員に向かって話してください」とアドバイスしたくなる。尤も、小泉さんにしても、口先ばかりで実のある改革が進んでいないし、日本をどういう国にしたいのかというビジョンも不明確だ。小泉総理が優勢と言っても、大したリードではない。25年前の自民党総裁選では、圧倒的に優勢だった福田総理が大平正芳氏にひっくり返された。20日の投・開票日まで何が起きるか分からない。

 

9月7日(日)

本願寺福井別院本堂で開かれた真宗教団連合福井県支部による研修会・公開講演会に出席する。「家は浄土真宗の寺です」と言うと、よく、「お西ですか、お東ですか?」と聞かれるが、浄土真宗には宗派が10派ある。そのうち、福井県には、出雲路派、誠照寺派、三門徒派、山元派と4派の本山があり、また、真宗10派のすべての末寺があるというから、福井県はまさしく真宗王国という名前にふさわしい。午前の部は、10派の住職を対象とした研修会が、午後の部は一般門徒を対象とした講演会が普賢晃壽龍谷大学名誉教授により行われた。一般門徒を対象とした僧侶の話は通常、法話と呼ばれる。「龍谷大学で教えていた頃、一番骨が折れたのは、大学一年生に仏教概論を教えることだった」という普賢名誉教授の法話には感銘を受けた。いかなる宗教も超越的な存在を抜きにしては語れない。しかし、超越的な存在を非科学的だとして信じられないのが現代人である。浄土真宗の本質は、自力か他力かという議論ではなく、浄土と阿弥陀仏が実在するという確信であることを教えられた貴重な法話だった。

 

9月6日(土)

夜、福井パレスホテルで開かれた第二回銀杏会に出席。銀杏会というのは、昨年福井県で発足した東大の同窓会だ。事務局が知恵を絞った余興が面白く、盛り上がった。事務局の皆さん、有難うございました。

 

9月5日(金)

丸岡町と福井市内を回る。

 

9月4日(木)

三国で開かれる夜の会合に出席するため、福井市の田原町駅から三国港駅まで越前鉄道(前京福電鉄)に乗った。この線に乗るのは、高校一年生の遠足で芝政に行って以来だから33年ぶりだ。33年ぶりだから、京福電鉄時代との比較はできないのだが、駅員さんのにこやかな対応が気持ち良かった。5時49分に田原町駅を出て、6時27分に三国港駅に着いた。所要時間38分は車とほぼ同じ。650円はちょっと高いかな。夕方だったせいか、高校生や通勤客で予想以上に乗客が多く、越前鉄道がまさしく住民の足であることを実感した。電車から見る風景は車から見る風景とは違う。というより、車に乗っているときは風景なんて見ていない。自分で運転していないから風景が目に入るのだ。坂井合同庁舎や三国税務署などの公共機関は駅前に建っていて、交通弱者への配慮がなされている。福井のようなところでは、電車と共に生きる生活はスローライフだ。「そんなに急いでどこに行く」という交通標語があったが、ファーストライフの連続では胃が痛くなる。越前鉄道として復活して良かった。

 

9月3日(水)

春江町の松浦豊町長が「坂井町との合併を断念する」と記者発表した。坂井町側の突然の合併延期で信頼関係が崩れたというのが理由だが、ここに至るまでに両町のトッ プ、議員間で様々な感情のもつれがあったと洩れ聞く。国民や住民の願いとは裏腹に、政治家同志のライバル意識や嫉妬、妬みなどの感情が事態を思わぬ方向に運ぶことがある。人間世界のことだから当然と言えば当然だが、「一体、誰のために、何のために、政治をしているのか」とやり切れない思いがする。政治は様々な利害や情念の渦巻くドロドロした世界だし、政治家は人一倍、欲望の強い人たちだ。我が身を振り返っても、なかなか欲望は捨てられない。しかし、欲望も私利私欲を突き抜けると 「志」になる。単なる欲望なのか、果たして「志」なのか、政治に身を置くものは、 時々、自分の行動を検証する必要がある。夜、福井市全体会議。

 

9月2日(火)

名田庄村と小浜市を回ってから敦賀市へ。昨日の雨から一転して真夏日。夕方、福井市に戻る。

 

9月1日(月)

敦賀市で昼食を取ってから大飯町に向かう。大飯町での挨拶回りを済ませてから、小河さんのお宅へ。一時期体調を崩されていた小河さんがかなり元気になられていたので一安心。小河さん宅に泊まる。


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