3月  
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3月31日(木)晴後曇り

てくてく巡業再開。福井市の清明地区を歩く。夜、宝永地区でミニ集会。ところで、今日は平成16年度最後の日。様々な歓送迎会が開かれる日のためか、夜中までパトカーが巡回していた。

 

3月30日(水)晴後曇り

年度末直前。事務所でたまっている仕事をこなす。夜、福井市文殊地区でミニ集会。

 

3月29日(火)晴後曇り

福井県経営品質賞の表彰式に出席する。受賞企業の社長さんのスピーチを聞いていると、経営者の方のご苦労がひしひしと伝わってくる。今回、奨励賞を受賞された益茂証券の益永社長が社員アンケートを取ったところ、あまりに辛らつなコメントばかりでショックのあまり数ヶ月立ち直れなかったそうだ。J・アート・レストランズの望月広愛社長の記念講演も有益だった。「経営品質賞は手法ではなく考え方である」「社長の考え方が変ると、『風が吹けば桶屋が儲かる』式に業績が上がる」「自然の摂理に反するものは永続きしない」など、経験に裏づけられたお言葉には説得力があった。

 

3月28日(月)雨

終日、支持者の方と福井市内の企業を回る。

 

3月27日(日)晴

自宅で大工仕事をする。我ながらできの良さに満足。延び延びになっている原稿に取り掛かる。

 

3月26日(土)雨後晴

美山町蔵作の蓮正寺で行われた平均年齢70歳のお年寄り劇団「ババーズ」の初日公演を観に行く。ババーズというのは、昨年の豪雨水害で最も大きな被害を受けた美山町蔵作地区のお年寄りで結成している劇団で、50〜80歳代の17名が所属しているそうだ(http://www.hokuriku.ne.jp/miyama/babazu-top.html)。

2002年に結成され、今年で4年目になり、毎年、新作を発表しているというからすごい。今年の新作は、「千年桜と平吉の夢」というものだった。元々の脚本も面白いが、おばあちゃん達のアドリブが面白い。天狗役のおばあちゃんは81歳で、途中でセリフに詰まり、平然と「わせてもた」。観客がどっと湧いた。

ご高齢の方だけでなく、子供たちも集まっているので、お茶の時間になってから事情を聞いたところ、蔵作には昔から日曜日にお寺で子供たちがお経を勉強する日曜学校があるのだという。現在では、毎週は行われていないが、こうした機会に子供たちをお寺に集めて躾をしているとのことであった。美山町の地域づくりには本当に感心させられる。

 

3月25日(金)曇り時々雪

天気予報通りの春の雪。事務所でたまっていた仕事を片付ける。

 

3月24日(木)曇り後雨

ライブドアとフジテレビの争いにソフトバンクが参入したと聞いて気が重くなった。ニッポン放送が所有する重要資産であるフジテレビ株を貸し出すのは、ニッポン放送株の過半数を持つライブドアや一般株主にとって株主の意向を無視する行為である。株券の貸し出しだからニッポン放送の企業価値を毀損することには当たらず、差し止めるのは難しいという見方もあるようだが、5年間ニッポン放送側から貸し出しを取り消すことができないのならば実質的に売却したのと同じことでありニッポン放送の企業価値を毀損することになる。弁護士としては、ライブドアに差し止め請求をしてもらい、裁判所がどう判断するか見てみたいところだ。

法律問題はさておき、今回のフジテレビ側の措置が国際社会と子供たちに与えるメッセージが気になる。外務省で日米経済摩擦を担当していた頃、いくら日本市場は開かれていると説明しても、「いや、日本社会には目に見えない壁がある」と反論された。当時、非関税貿易障壁と呼ばれたものだが、今回の騒動が国際社会に与えるメッセージは、日本社会にはやはり目にも見えず、理解もできない壁があるというものである。また、子供たちに与えるメッセージは、やっぱり大人たちはずるいというものだろう。

日本社会についてのこうした見方が定着すると、国際社会はいよいよ日本をフェアな取引相手とみなさなくなり、90年代から始まっているジャパン・パッシング(日本はずし)がいよいよ加速される恐れがある。子供たちも「どうせ頑張っても大人たちにつぶされる」と無気力にならないか心配だ。日本の権力者たちは既得権益を守ることに汲々としているが、その言動が「日本は不公平な社会である」と国際社会や子供たちに思われるという「目に見えない債務」(intangible liabilities)を招く恐れがあることを認識してもらいたいものだ。

 

3月23日(水)雨

福井弁護士会の引越し披露パーティに出席。裁判所のすぐ横の三井生命ビル7階の全フロアーを借りることになり、随分広くなった。理由は2つあって、まず、近年、弁護士会の会員が着実に増え続けて、49名になった。5年前に僕が入会した頃より10名増えている。また、今年開設される司法支援センターのスペースも必要になったということである。ニッポン放送の新株発行を差し止めた今回の東京高裁判決を見ても、「無理が通れば道理がひっこむ」のが当たり前の日本社会で、道理を示す司法の役割が貴重である。今回の引越しも、司法界が着実に力をつけている表れのように思えて嬉しかった。

 

3月22日(火)雨

海賊に拉致されていたタグボート「韋駄天(いだてん)」の井上信男船長ら3人が解放された舞台裏で、案の定、身代金の支払いが行われた模様だ。海賊はもともと金が欲しくて海賊をやっているので、身代金を払えば事件は取り敢えず解決する。しかし、日本人を誘拐すれば金になることがまたもや証明されたわけで、金目当ての日本人誘拐が再発しないか心配だ。この悪循環を止めるためには、海賊やテロリストなどに厳しい軍事的制裁を加える必要があるが、紛争解決のために武力行使を放棄した日本の国是ではこれもできない。再発防止のために日本は何をできるのだろうか。

 

3月21日(月)快晴

春分の日。地球が最も太陽から遠ざかるのに、「暑さ、寒さも彼岸まで」と呼ばれる。また、実際、お彼岸になると暖かくなる。午前、快晴に誘われて、妻と幾久公園まで散歩する。午後、本山誠照寺で行われたお彼岸の法要に出勤。

 

3月20日(日)晴後曇り

後援会の皆さんと一緒に福井市内の清明地区をポスティングする。晴れたのでホッとする。セーターにコートを羽織っていたが、家と家の間隔が離れているので歩いているうちにコートもセーターもいらなくなった。ポスティングが終わった後、事務所で皆さんと一緒に楽しく食事をする。

 

3月19日(土)晴

福井市の自治会館で開かれた「景観法とまちづくり」シンポジウム(福井県建築士会主催)に参加する。今年6月に施行された景観法によってまちづくりがどう変るかというシンポジウムである。

景観法は、良好な景観を「国民共通の資産」として位置づけた初の基本法で、都道府県や市区町村が策定した景観計画の指定区域内において、建物の新築や工作物の設置、土地変更などを行う場合、事業者は事前の届出が必要になる。

もっとも、金沢市などの先進自治体では景観条例がすでに施行されており、シンポジウムでは金沢市の景観施策が同市の担当者により詳細に紹介された。金沢市には、包括的な景観条例の他に寺社風景保全条例や用水保全条例など目的別の条例がいくつもあり、金沢市独特の景観形成に寄与している。

福井市にも包括的な都市景観条例があるが、福井市の現状を見るとあまり機能しているとは思えない。景観法の施行をきっかけに、休眠状態の景観条例を実際に運用するだけでも、福井市の景観は大きく変るのではないかと感じた。

 

3月18日(金)雨後晴

中池見湿地を都市公園に位置づける方針を示している敦賀市に対して、日弁連が方針を撤回するよう求める意見書を提出した。また、同意見書は敦賀市長の諮問機関である中池見検討協議会の委員構成の見直しも要請している。いずれも妥当な要請であり、敦賀市の誠実な対応を期待したい。

 

3月17日(木)曇り後晴

福井大学で開かれた「第一回産学交流の広場」に出席する。中小企業家同友会と福井大学が産学共同研究の可能性を探るために開かれたものだ。スタンフォード大学がIT産業発展の原動力となったシリコンバレーが産学交流のモデルである。

今回は、360度のパノラマ画像を、ゆがみを補正した画像に変更するソフト開発の研究と、浸透圧を利用して青いバラを作る研究の二つが紹介された。

地方が自立するためには、地域経済が知識経済に転換する必要がある。その中で、地元の大学が果たす役割は大きい。いきなりは無理にしても、いずれ何らかの具体的成果が実ることを期待したい。

 

3月16日(水)晴

産業再生機構の支援を受けて経営再建中のカネボウの繊維事業がセーレンに譲渡されることになった。昨日、外部資本と地元資本の抗争について書いたばかりである。上場企業のセーレンは地元資本とは言えないが、福井県を代表する地元企業だ。繊維産業のバリューチェーンの中で、本来の染色だけでなく下流に位置する小売まで裾野を広げていた。今回、カネボウの繊維事業を獲得することで上流の原糸製造まで手がけることになる。原糸製造から小売段階まですべてのバリューチェーンに携わることで、「糸の段階から顧客仕様や売れたモノを短納期生産する」新しいビジネスモデルを構築できることになる。セーレンの川田達男社長によれば、「福井県から背中を押された」とのことであり、繊維業界の中で低付加価値部門に甘んじさせられてきた地元業界の巻き返しを図る素晴らしい産業政策と言えよう。

 

3月15日(火)曇り時々晴

後援会の東谷昭一さんのご案内で、福井市内の企業を回る。道すがら、それぞれの企業と業界の物語り(=歴史)を外部資本と地元資本の抗争という切り口でお聞きする。地元資本が健闘している業界もあるが、総じて見ると外部資本に押されがちである。グローバリゼーションに伴う大企業の囲い込み攻勢の中で守勢に回る地元企業の姿が浮かび上がってくる。こうした観点から、地元企業の巻き返しを図る産業政策は県や市町村で検討されているのだろうか。

 

3月14日(月)雪時々曇り

夜、事務所で後援会の皆さんと会議。4月以降の活動計画について話し合った。しばらく顔を見せなかったメンバーや新しいメンバーも加わり、活気が出てきた。行動あるのみである。

 

3月13日(日)雪

気になる2つの選挙があった。まず、県内では越前町長選挙。前織田町長の関敬信さんが、接戦の末、前朝日町長の西山良忍さんと元越前町議の藤野利和さんを破って当選を果たした。人口が一番多い朝日町の前町長で、序盤でリードしていた西山良忍さんが競り負けたのはなぜなのか。

千葉県では知事選挙が行われた。現職で無所属の堂本暁子さんが、俳優の森田健作さんを破り、再選を果たした。しかし、960,125票対954,039票という大接戦である。その差6,086票。現職の堂本知事がこれだけ苦戦したのはなぜなのか。いずれの選挙も詳しい事情が知りたい。

 

3月12日(土)雪

女性の会「れいら」福井支部第一回例会が福井市内のデザートで開かれた。真冬が舞い戻ったような雪の中、20代から60代まで多くの方にご出席いただいた。自己紹介をお聞きしていると、それぞれ社会のあり方についてしっかりしたご意見をお持ちで頼もしい。来週以降の活動方針について確認して終わる。

 

3月11日(金)曇り

東京地裁がニッポン放送の新株予約権の発行を差し止めた。裁判所は、予約権の発行を「現経営陣の支配権維持が主目的」で、不公正と認定した。常識的で妥当な決定だが、「世界の非常識」が「日本の常識」として当然のごとくまかり通る日本社会では何があってもおかしくないと懸念していた。裁判所がフジテレビ側の主張を認めるようでは、日本市場に対する世界の信頼が失墜するところだった。無理が通れば道理が引っ込む日本社会で、司法当局が道理を保っているのは救いである。

 

3月10日(木)晴時々曇り

ようやく春めいた陽気になってきた。事務所で資料の整理をしていたら、中西一善衆院議員が強制わいせつの現行犯で逮捕されたという事件を知らされた。この種の事件についてのコメントは決まりきっていて、「許されない」としか言いようがない。本人は酒に酔っていて正気を失っていたのであろう。政治的には、4月24日に投票が予定されている衆院統一補選への影響が考えられる。特に、ほとぼりが冷めたと思っていた山崎拓前衆院議員(福岡一区)にとっては思いがけない逆風になるだろう。とすると、民主党は女性問題に絡めた自民党攻撃をエスカレートするに違いなく、これから約一ヶ月の政治の主要テーマは女性スキャンダルになるわけだ。何とも情けない話である。

 

3月9日(水)曇り

食品スーパーの県内最大手、ユースが県外資本のバローに買収されることになった。子供の頃から親しんできた地元スーパーだけに複雑な気持ちだ。

当面、雇用と店舗は継続されるというから、すぐに県内経済に悪影響を与えるわけではないが、法人税や事業税などの地方税の行方がどうなるのか気になる。知り合いの税理士さんに聞いたところ、法人税(法人県民税と法人市民税の二種類がある)、事業税のいずれも従業員の頭割りで事業所の所在地に払われるので、福井県の税収が減るわけではないとのことで安心した。

しかし、食材の仕入先が県内から県外に変るかもしれない。これまでも県外資本のスーパーは食材を県外で調達するので、地元経済にあまり貢献していないとの声があった。農産物の地産地消を進めるために、県や市は県外資本の食品スーパーとの協力関係を構築すべきではないか。

 

3月8日(火)晴

午後、布教使として今立町の春山で開かれた持法会に行く。波垣とは目と鼻の先なのに、集まってくる方々の雰囲気が違うのが不思議である。夜、福井市の日之出公民館で開かれたラッセル会に招かれ、先週と同様、「21世紀のこの国のかたち」と題して講演する。質疑応答の時間になると、やはり、福井市の今後のあり方についての議論になった。日之出地区では、予想通り、郊外開発を抑制して中心市街地の活性化に取り組むべきだという意見が大勢であった。

 

3月7日(月)晴

ソニーの経営陣が交代した。退任した出井伸之会長は、後発コンピュータのバイオをトップシェアに導いたり、他社に先駆けて社外取締役制度を導入したりするなど、一時は最も優れた経営者の一人としてスター扱いだった。ところが、新しい三種の神器(デジカメ、大型テレビ、DVD)に乗り遅れて業績不振に陥り、米国のビジネス誌にワースト経営者の一人に選ばれるまで評価が下がってしまった。退任は遅すぎた感もある。さらに、退任会見でも業績不振の責任には言及しなかったとのことであり、結果責任を問われる経営者の身の処し方としては批判されても仕方がない。もっとも、世の多くの経営者は、「明日は我が身」と背中が寒くなる思いをしていることだろう。今回のソニー人事は、結果責任を問われる立場にある者を、厳粛な気持ちにさせる。

 

3月6日(日)晴

夜、浄土真宗誠照寺派の布教使として今立町の波垣で行われた持法会に行く。持法会というのは仏教の真理を維持する会である。波垣では、浄土真宗の信者が集って仏法について語り合う「お講さま」が、いまでも、毎月一回行われているそうだ。持法会にご出席していただいた方はいずれもご高齢の方ばかりだった。時の流れとともに、こうした集まりが次第に廃れていくのか。それとも、ある年齢を超えるといまは関心のない方も宗教に関心を持ち出すのか。僕にはよく分からない。僕にできることは、いま僕に分かっていることをご縁のある方に伝えていくことである。

 

3月5日(土)雪のち晴

福井市の響のホールで開かれた「『まち暮らし』のカタチ アイデアコンペ」の最終審査会を見学した。ビジュアルとエッセイ両部門に寄せられた計81点の中から最終審査に進んだ13人が、それぞれの提案のコンセプトを説明した。

最優秀賞に選ばれた清水隆之さんのアイデアは、駅前商店街の空きテナントが二階から上に多いことに着目し、二階以上をアパートに改装。アーケードを貫くらせん階段を設け、アーケード上を住民用のテラスに開放するという斬新なものであった。

賞には選ばれなかったものの、美山町などの過疎地の空き家を社会的ストックとして見直しSOHO化する案や、街を案内するボランティア・ガイドのたまり場になる「おせったい交番」を設置する案など、具体的で実現可能なアイデアも多く、感心させられた。

ちなみに、響きのホール一階のカフェは若い客で溢れかえっており、様々な人が自由に集える空間をつくれば人は集まるという実感を持った。街づくりの合意形成には、見えないものを少しずつカタチにしていく粘り強い努力が必要だ。

 

3月4日(金)曇り

夕方、小売業を中心とした若手経営者の集まりであるビッグビジネス創業塾で「21世紀のこの国のかたち」と題して講演する。質疑応答の時間で、福井市のあり方としてこのまま郊外開発を続けていくのがいいのか、中心市街地の再開発に力を注ぐべきかという議論になった。「駅前の店はもうつぶれた。大和田に出した店は儲かっている。我々経済人としては、儲からないと困るし、儲かればいい」という率直な声が本音だと感じた。ある人が「福井人は儲からないと動かない」と仰っていたが、「なるほど、その通りだ」と思って聞いていた。

 

3月3日(木)曇り時々晴

春江町の松浦豊町長が土壇場で復帰を明言したことで、坂井郡4町が合併特例法の期限内に合併することになった。今月末までに県に4町合併を申請し、実際の合併は来年3月末までに行われることになる。

4町の住民はやれやれと胸をなでおろしていることであろうが、「一連のドタバタ劇の意味は何だったのか」と思っていることであろう。これで県内の市町村合併の大枠はほぼできあがった。今後は、合併後の首長選挙に関心が移っていくと予想される。

 

3月2日(水)曇り後雨

夜、事務所で若者たちと話し合う機会があった。面白いのは、福井市内の若者たちが「政治はブラウン管の向こうの話」だと政治にまったく無関心なのに対し、郡部の若者たちは村を二分する選挙を通して政治を身近に感じているものの、「政治は汚いものだ」と考えていることだ。現在、ライブドアとフジテレビの対立をめぐって浮き彫りにされている日本社会の旧い体質が都市部においては政治に対する無関心を、郡部においては政治に対する嫌悪感を招いているわけだ。若者たちの感性を通して見ると、いまの日本社会はフェアではなく、そんな社会を作っている大人たちに白けているということかも知れない。

 

3月1日(火)曇り後晴

あっという間に3月に入った。だんだん時間が経つのが早くなる。あと10日で50歳になるかと思うと憂鬱だ。久しぶりに高校時代の同級生に会って色々と話し合う。話題は自分たちのことが半分、子供たちのことが半分という齢になった。


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