ブンブン日記 2002年 11月

 

11月30日(土)

午前中、大野市の上庄地区を回る。11月の降雨量が例年の3倍もあるため、里芋の収穫が遅れているそうだ。ぬかるみだと機械では里芋を掘れないのだとのことだった。それでも、これ以上は待てないと雨の中を収穫作業に励んでおられた。午後から、越前海岸の鮎川の割烹石丸で開かれた思風塾の全国大会に参加する。思風塾というのは、感性論哲学を提唱されている哲学者の芳村思風先生を囲む塾のことである。全国から50名以上の門下生が集まった。お蔭で14年ぶりに熊本市の森本茂樹さんとお会いすることができた。宿のご主人が福井市内の支持者のおじさんであることも偶然判明するなど、不思議なご縁に恵まれた日だった。

 

11月29日(金)

夕方、鯖江市の支持者の会社で開かれた「そば会」に出席する。新そばが出回るこの時期になると、毎年、あちこちで腕に自信のあるそば打ち名人による「そば会」が開かれる。県には「そば県」と「うどん県」があるというが、福井県は間違いなく「そば県」である。何といっても、福井県のおろしそばは日本一である。「そば会」に出席した後、福井市の事務所に戻り、毎月開催している「高木ぶんどう塾」を開く。

 

11月28日(木)

金津町、三国町、芦原町を回る。金津町と芦原町の合併が決まり、蚊帳の外に置かれた三国町が戸惑っているそうだ。それぞれの町の町会議員や町長の思惑が複雑に交錯するため、住民の思いとは別に事態が進行するようだ。市町村合併については、各地でこうしたボタンの掛け違いが起きている。住民の意向を見極めながら、ある時点でボタンをかけ直す調整が必要なのだろう。夜、敦賀市の角埜修一さんのお宅で出前「高木ぶんどう塾」を開く。敦賀市の皆さんのお蔭で60名近くの方が集まる盛況だった。綿に水が沁み込むように話を聞いてもらえた。

 

11月27日(水)

浄土真宗誠照寺派本山である誠照寺の報恩講に清照寺副住職として出勤する。法中(ほっちゅう)の一人としてご影堂のお内陣でお経をあげていると心が落ち着く。住職の父を昨年亡くしているので早く住職を継がなければならないのだが、忙しさにかまけてつい先延ばしにしている。夜、武生市で開かれた27日会に参加する。昭和27年生まれの方が毎月27日に集まる異業種交流会だ。武生高校で私の姉と同級生だったという方と何人かお会いした。事務所に戻ったら、女性の会「れいら」の皆さんが来月のクリスマス・パーティの打ち合わせをしていた。あとわずかでクリスマス。時が経つのは本当に早い。

 

11月26日(火)

大願寺合掌会館で行われた親戚の高木敏行さんの葬儀に僧侶として出席する。身近な人が亡くなると、いつもは遠くにある死が現実のものとして迫ってくる。遺された人たちがいつもと変わらないのも逆説的だが無常さを感じさせる。夜、敦賀市のあいあいプラザで全体会議を開く。毎月一回、各地持ち回りで行ってきた全体会議だが、実に11回目にしてようやく敦賀市で全体会議を開くことができた。

 

11月25日(月)

今年の風邪はのどに来るらしい。だんだんのどが痛くなって声が出なくなった。風邪をこじらすわけにいかないので、完全休養日を取った。といっても、家でじっとしてもいられず、事務所に出て行った。何をすることもなく一日ぶらぶらしていたら、随分、元気になった。

 

11月24日(日)

夜、美山町で出前「高木ぶんどう塾」を開く。県産材を使って学校を木造にするという政策が林業振興につながると好評だった。5月20日を「田植え休日」とするというアイデアも受けていた。美山町では、自分で育てたお米で地酒を作る運動が始まっているという。今年の正月にアイデアが生まれて、151名の「越前みやま・地酒の会」が発足。すでに酒米「美山錦」の収穫も終わり、来年、年明けには福井市内の常山酒造により地酒「黎明」が誕生することになっているとのことだった。「町づくり」は「人づくり」であり、地域活性化とは心の活性化にほかならない。美山町の町づくり、心の活性化は着実に進んでいるとの印象を受けた。

 

11月23日(土)

 金津町で開かれた「かりんて祭り」に参加する。「かりんて祭り」という名前は、稲を刈りんて収穫を祝うところから来ているそうだ。夕方、南条町の杣山荘近くにオープンしたはす工房「花里音(かりおん)」の手仕事展に顔を出してから、福井市内のイタリアンレストラン「ペルバエーゼ」で開かれた結成大会の福井地区打ち上げに参加する。福井地区だけで1000人以上の参加者を出しただけあって、皆さん意気盛んだった。

 

11月22日(金)

金津町を回る。坂井郡でも金津、芦原、坂井町における浸透度はまだまだ低い。もともと保守的な土地柄であることもあるのだろう。なかなか、核となる支持者に出会えない。それでも、「犬も歩けば棒に当たる」とはよく言ったもので、人が歩けば出会いがある。行き当たりばったりで歩いているうちに素晴らしい出会いがいくつもあった。あれこれ考えるより、まず、行動である。

 

11月21日(木)

14日の結成大会が終わってから1週間経ったのが信じられない。3000人の大観衆を前にした瞬間から時間が止ってしまったかのようだ。急速に寒くなっていて、気がついたら事務所のスタッフのほとんどが風邪をひいている。結成大会が終わって緊張が解けるのと同時に疲れがどっと出ているのだろう。のべつ幕なしに走り続けることはできない。いったん小休止してから、また、走り出そう。

 

11月20日(水)

毎月第三水曜日に片町のSoco22で開かれる異業種交流会「FITingふくい」に3ヶ月ぶりに参加する。一時期、参加者が減っていたようだが、色々工夫したようで、また、盛り返していた。若い女性たちと話していたら、離婚して子供を抱えながら働いている母子家庭が多いのに驚いた。「もっと私たちが働きやすい環境にして欲しい」と口々に訴えられた。やはり、子供の保育は深刻な問題らしい。子供を24時間預かる「キッズホテル」の話をしたら、「それはいい。早く作って欲しい」と言われた。

 

11月19日(火)

夜、福井市内の松本商店街有志の集まりである「えびす会」に出席。4年前の知事選挙のときにも呼んでもらった。子供が社会人になってから自分で返済する子供教育ローンのアイデアは受けがいい。途中で抜け出して、事務所で開かれていた執行部会に出席。14日の結成大会の成功を受けて、皆、意気が上がっている。「2757人ありがとうキャンペーン」を行うことになった。

 

11月18日(日)

事務局ミーティング。14日の結成大会の反省をする。結果的に大成功だったが、現場では色々な手違いがあったようだ。大型駐車場の入り口に乗用車が一台斜めに無断駐車したために数台分のバスがとまれなかったとか、ボランティア・スタッフが時間通りに来てくれなかったとか、素人集団ならではのハプニングが続出したそうだ。しかし、「熱心な素人は玄人(くろうと)に勝る」というのが我々のモットーだ。すべて明日の肥やしになると前向きに考えていくことにしたい。

 

11月17日(日)

午前中、武生市で開かれた「南越地域優良材祭り」に参加した後、大野市商店街で開かれた「小京都祭り」に参加。全国各地から出店されており、商店街が開催した祭りとしてはかなり大掛かりのものだった。小京都祭りとは関係ないが、大野市のシルバー人材センターが運営している「ねんりんの里」というお店があった。「ねんりんの里」に登録しているシルバー・メンバーが家の畑で取れた野菜などを出荷している。市販価格の半値位なので、結構人気があるそうだ。店番もメンバーが順番でしているとのことだった。空き店舗の活用にもなるし、お年寄りの生きがいにもつながる。これからの地域づくりの方向性を示すものという気がした。

 

11月16日(土)

昨日に引き続き、休養を取る。14日の結成大会についての情報がどこからともなく入ってくる。いわゆる選挙のプロとみなされている方々が偵察のために数十人の規模で出席されていたらしい。そして、驚いたことに、彼らの間では、出席者の質(「いやいや動員された人たちでない」)や内容(「これまでの政治集会にはない面白さがあった」)が「これまでフェニックス・プラザで行われた政治集会の中で一番いい形」と評価されているそうだ。また、「これから政治はこうなっていくんやろなぁ」というため息混じりの感想があちこちで聞かれたそうだ。まずは素直に喜びたいが、これに調子に乗らず、気を引き締めて頑張っていきたい。

 

11月15日(金)

結成大会の翌日。支持者の皆さんにお礼の電話をする。皆さん、昨夜の成功で意気が上がっているが、さすがに連日の疲れが出ているようだ。僕もほっとすると同時に、どっと疲れが出てきた。久しぶりに自宅で妻と夕食を取り、マイケル・ダグラス主演のビデオ「サウンド・オブ・サイレンス」を見る。

 

11月14日(木)

予想外のことが起きた。「福井を変える」決起集会(正式には、「高木文堂後援会結成大会」)に2,757名の方が集まった。これ以外に100名を越えるボランティア・スタッフがいるから、実際には2,900名に近い人が集まった。大ホールに入りきれず、別に用意した2つの部屋も一杯になり、ロビーには人が溢れた。福井県の一番端の高浜町からもお見えになった。会場のフェニックス・プラザに6時半に着くためには、高浜町を3時半に出なければならない。お仕事も休まれたそうだ。福井県を何とか変えたいという熱い思いを持った方が全県から集まった。プログラムの中にはさんでいた応援カンパ袋が帰り際にどんどん応援カンパ箱に入れられ、後で集計したら413,961円になった。福井県を変える台風が昨夜発生した。

 

11月13日(水)

後援会結成大会がいよいよ明日になった。雨の中を各地の皆さんが必死の追い込みをしてくださっている。連日の疲れから風邪を引いてしまった方もいる。目標達成まであと一歩のところまで来た。開会まで丸々一日ある。最後の最後まで油断はできない。全体の士気は上がっている。明日、皆さんにお会いするのが楽しみだ。

 

11月12日(火)

出馬表明のニュースが新聞各紙で報じられた。担当記者の個性や問題意識の違いにより、記者会見と配布資料が同じでも、それぞれの記事の中身がまったく違ったものになってくる。地元の福井新聞がどう報道するか注目していたが、政策の狙いを的確に伝える記事になっていてほっとした。日本経済新聞の記事もコンパクトだが、ポイントをはずしていない。電話やメールも続々と寄せられた。ホームページのアクセス数も急増している。滑り出しは順調だが、これからいよいよ大海に乗り出す。どんな嵐が待っているか分からないので、油断は禁物だ。

 

11月11日(月)

午前10時、県庁6階の県政記者クラブで来年4月の福井県知事選挙への出馬表明を行う。4年前の知事選挙のときとは県政担当の記者さんの顔ぶれが相当変わっている。質疑応答も入れて1時間ほどで終わった。事務所に戻って、11月14日に行われる「福井を変える」結成大会に向けての準備に加わる。出馬表明直後ということもあり、大変な熱気だった。出馬表明についての各TV局の報道を見たが、同じ記者会見でこれほど報道ぶりが異なるのかと、自分の伝えたいことを伝えることの難しさを痛感する。

 

11月10日(日)

朝から一日、本を読んだり、書き物をしたり、ゆっくり過ごした。夜、片町の「春のお店」で妻と食事。日米野球第2戦をやっていた。松井に何とかホームランを打たせたい。ボンズから連続三振を奪った上原は立派なものだ。日米経済格差はどんどん開いていくが、野球格差はかなり縮まっているという感じだ。

 

11月9日(土)

大野市の六呂師高原で開かれた「山の幸を祝う会」に出席。毎年、春と秋に旧六呂師小学校の校舎で開かれているもので、今回が第18回目。いろりを囲んでイノシシの肉を煮込んだ「ボタ汁」や里芋の田楽などの山の幸をいただく。福井新聞社の山田文雄副社長や歴代大野市局長もお見えになっていた。六呂師高原では雪が降りしきっていた。炬燵に入って雪が降りしきる外の景色をぼんやり眺めていた子供の頃を思い出した。

 

11月8日(金)

自宅にいても、事務所にいても作業がはかどらないので、ついにホテルにこもることにした。締め切りに追われた作家もホテルに缶詰にされるそうだが、集中するには一人きりになる時間と空間が欲しい。夕方までコンピュータに向かって、夜、鯖江市に出かけて、出前「高木ぶんどう塾」を開催。

 

11月7日(木)

政策について考える時間がいよいよなくなってきた。一人きりになる時間が取れなくて困っているのだが、一人で考えてもなかなか良い知恵は出てこない。もっと前から準備しておけば良かったのだが、試験勉強と同じで直前にならないとやる気が出てこない。しかし、時期というものもある。適切な時期が来て初めて出会える人がいる。最近、会えて良かったと思える人との出会いが増えている。見えない力が働きだしたような気がする。

 

11月6日(水)

夜、事務所で執行部会。メンバーの一人がそばを打って、ふるまってくれた。そばの風味がたっぷりあるのに独特の甘みがある。新そばがこんなにおいしいものだったとは...一同、絶句。小浜市から小河さんがわざわざ激を飛ばしに駆けつけてくれた。厳しい環境の中で辛い思いをしながら頑張っている小河さんの話を聞いていて、皆、胸が熱くなった。この戦い、絶対負けられない。

 

11月5日(火)

終日、あいさつ回り。夜、福井市内の湊公民館で出前「高木ぶんどう塾」を開く。予想外に大勢の人に来ていただいた。栗田知事が5選不出馬を表明して以来、少しずつ県政に対する関心が高まり始めたようだ。しかし、なかなか質問が出てこないのは、県政が変わることで自分の生活が具体的にどう変わるか、まだピンと来ないからだろう。具体的な生活の変化に結び付く政策が必要だ。

 

11月4日(月)

久しぶりの休日。ここ3日、ずっと雨が降り続いている。いきなり冬に突入したような寒さだ。風邪気味の人が周りに大勢いる。僕自身も、前日、雨の中でゴルフをしたせいか、体調がおかしい。一日、何もせず、のんびり過ごした。

 

11月3日(日)

東京六大学OBゴルフコンペの当日。しかし、朝からひどいどしゃぶり。毎年11月3日に開かれていて今年で18回目になるそうだが、いままで雨が降ったことがないそうだ。今年から初めて東大が参加するというので、雨になったのか。いずれにせよ、雷雨の中でゴルフコンペを行うわけにもいかず、中止になった。ところが、9時半頃になっていて雨が小降りになってきた。指揮者の小松長生さんがわざわざカナダからゴルフバックを担いでやってきたということもあり、玉木洋さん、白崎弘隆さん、小松長生さんと一緒に雨の中を回った。夜7時からユアーズホテルで東京六大学OB懇親会が開かれた。125名の方が出席して、大変な盛り上がりようだった。

 

11月2日(土)

朝、武生市の山崎さんと一緒に企業関係者を訪れる。午後、東京から出張でやってきた友人と事務所で会う。事務所に来てくれる人がどんどん増えてきた。しかも、複数の作業が同時進行している。昨年までは考えられなかったことだ。期待がどんどん高まっているのを感じる。この期待にどうしても応えなければならない。

 

11月1日(金)

東京在住の福井県関係者を訪ね歩く。夕方、八重洲ブックセンターで本を買い込み、帰りの新幹線の車中で読み耽る。自宅に戻って、ビデオの「スパイダーマン」を見る。アメリカの人気コミックをソニー・ピクチャーズが映画化したもので、全米で大ヒットして今年のソニーの業績アップに大きく貢献している。さえない高校生が蜘蛛に咬まれてDNA変異で無敵のスパイダーマンになるというストーリー。日常生活ではまわりに馬鹿にされている男が実は世間を騒がしているヒーローというのはよくあるパターンだ。自分もヒーローになりたいという密かな願望を代わりに満たしてくれるところが人気の原因か。悪者役に名優のウィリアム・デフォーが出演しており、理屈ぬきに楽しめる。

 
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